世界に先駆けて波長375nnの紫外線半導体レーザを採用、
ナノテクノロジーやライフサイエンスの先端研究開発のための新たなツール

ナノ粒子径分布測定装置SALD−7100

鞄津製作所
2006/4/4
 島津製作所は、世界に先駆けて紫外線半導体レーザ(波長375mm)を採用し、測定下限10nmまで(測定範囲10mm〜300µm)のナノ領域の粒子径分布*1を、最短1秒間隔で連続観察ができる測定装置(商品名:ナノ粒子径分布測定装置SALD−7100)を発売する(発売日:4月5日)。
測定原理は、レーザ回折・散乱法*2である。
 いわゆるナノテクノロジーと呼ばれる先端技術の研究開発が活発に行なわれるようになり、電子材料、触媒材料、燃料電池材料、顔料・塗料などさまざまな分野・業界でナノ粒子化が急速に進行し、その粒子径分布測定が不可欠になってきている。粒子でなく、洗浄・殺菌等の分野で期待される微細な気泡(ナノバブル)についても気泡径の測定が求められている。また、ナノ領域の粒子は瞬時に凝集してしまうなど安定に保つことがきわめて難しいとされ使用目的に応じた保存条件・適用条件を見出すために、分散・凝集・溶解等の反応プロセスにおける粒子径の時間的変化を連続観察する必要も出てきている。
 さらに、ライフサイエンスの分野でも、ペプチド*3、コラーゲンなどの生体粒子の研究開発が進められており、これらを医薬品、医療素材、化粧品、食品へ応用するために粒子径の評価が必要となっている。
 本装置では、世界に先駆けて光源に紫外線半導体レーザ(波長375nm)を採用した。さらに、この光源の特性を最大限に生かし、ナノ粒子から発せられる微弱な回折・散乱光を高感度・高分解能で検出できるユニークな光学系と、正確に粒子径分布を計算する最新ソフトウェアを開発した。また、種々の粒子形態に対応するため、多機能サンプラ、横枠機構付き回分セル*4、高濃度サンプル測定システムなどのオプションも準備している。
 多量の採取が困難なサンプルや高価なサンプルの測定にも配慮し、高濃度サンプル測定システムでは15µgという極少量サンプルの測定にも対応している。
 このように、SALD−7100は、ナノテクノロジーやライフサイエンスの先端研究開発のための新たなツールとなる。
 同社は、レーザ回折・散乱法を測定原理とする粒子径分布測定装置の国内市場シェア30%を占めるトップメーカーであり、新製品によるナノテクノロジー・ライフサイエンス分野の新たな展開を含めて国内市場シェア40%以上を目指す。

新発売の装置の特長は、次のとおり。
測定範囲10nm〜300µm、最短測定時間1秒を実現した
  世界に先駆けて、紫外線半導体レーザ(波長375nm)を採用。ユニークな回折・散乱光検出光学系と最新ソフトウェアの組み合わせによって、完全にシームレスなシングルワイドレンジを実現した。さらに、ナノ粒子、生体粒子の分散・凝集・溶解等の反応プロセスを最短1秒間隔で連続観察することができる。
塗料、顔料、食品、飲料、医薬品、化粧品、エマルジョン*5、ファインセラミックス、生体粒子、ナノバブル、ナノファイバー(ナノサイズの繊維状粒子)などの微粒子、超微粒子、ナノ粒子の測定に適した湿式測定専用機である。
最大20%の高濃度サンプルを希釈せずに測定できる
  希釈することによって粒子径が変化するサンプルも存在するので、要望の多い測定手法である。
測定原理にレーザ回折・散乱法を用いているので、サンプルの濃度、温度、ヨンタミの影響を受けにくく、また粘性の高い媒液中の粒子でも測定できる。
フローセル、回分セル、高濃度サンプル用セル等のセルユニットの装着部分を、装置前面に引き出すことができるので、交換、メンテナンスが容易に行なえる。
ソフトウエアはW血dow占鞄000\Pに完全対応しており、シンプルでスピーディな操作性とともに、統計処理、時系夕拠理、三次元表示など多彩なデータ処理機能を装備している。
装置の動作状況をチェックする自己診断機能を内蔵し、測定の信頼性を高めた。
全方向衝撃吸収構造OSAF(0mini-Directional Shock Absorption Frame)の採用により、光学系が衝撃や振動などの外乱から隔離され、悪条件下でも信頼性の高い測定が維持できる。

本体寸法:
サンプラ寸法:
定 価:

販売計画:
幅75cm 奥行28cm 高さ45cm、重さ45kg
幅44cm奥行51cm 高さ45cm、重さ32kg
620万円(本体のみPC含まず・税抜)
最小システム構成687万円(本体+回分セル、PC含まず・税抜)
30台/年
島津ナノ粒子径分布測定装置 SALD-7100ナノ粒子径分布測定装置SALD−7100
*1 粒子径分布(粒度分布)
測定対象のサンプル粒子群中に、「どのような大きさ(粒子径)の粒子が、どのような割合(全体を100%とする相対粒子量で含まれているか」を示す指標。粒子径分布は、粒子の反応性・溶解性や、粒子を素材とする加工品・製品の機械的特性、電気的特性、物理的特性、化学的特性を支配する重要な要素である。
*2 レーザ回折・散乱法
レーザ光の照射によってエネルギーを与えられた粒子から回折・散乱光と呼ばれる光が放射される。大きな粒子から出る回折・散乱光は前方(レーザの進行方向)に集中するが、小さな粒子から出る回折・散乱光は、側方・後方にも出て前方が弱くなる。この光の角度と強さの関係から、粒子の大きさを測定する方法がレーザ回折式(レーザ回折・散乱法)である。この方法は、測定時間が短い、粒子の流動状態でも静止状態でも測定できる、高濃度の試料も測定できるなどの優れた特長がある。また、波長の短いレーザ光を用いることでナノ領域の粒子を正確に測定することもできる。
*3 ペプチド:2個以上のアミノ酸のペプチド結合によってできた化合物。ペプチド結合とは、アミノ酸分子のアミノ基‐NH2と、他のアミノ酸のカルポキシル基‐COOHとから、水の分子が取れて縮合してできる形‐CONH‐の結合。ペプチド結合をもつホルモンとして、副腎皮質刺激ホルモン、抗利尿ホルモン、インスリンなど。
*4 攪拌機構付き回分セル:粒子を攪拌し再現性の良い測定をするための装置。
*5 エマルジョン:互いに混じり合わない二種の液体で、一方が他の液体中に微粒子状で分散しているもの。


本製品についての問合せ先:
島津製作所分析計測事業部営業部セールスプロモーション課
TEL 075-823-1352